株式会社商船三井
2025年8月27日

MOL、TICAD 9でアフリカ事業を紹介し5件のMOUを締結

     株式会社商船三井(社長:橋本 剛、本社:東京都港区、以下「当社」)は、2025年8月20日(水)~22日(金)にパシフィコ横浜にて開催された第9回アフリカ開発会議(TICAD 9、註1)の併催イベント「TICAD Business Expo & Conference」にグループで出展しました。当社にとって3度目の参加となった今回は、展示ブースでアフリカにおける多岐にわたる取り組みを紹介するとともに、各種セッションに登壇、計5件のアフリカ関連プロジェクトに関する覚書(MOU)を締結しました。

TICAD 9での三井OSKライン(MOL)の展示ブース。港のスカイラインを映す大型スクリーンと、その下に展示された精巧な船の模型が並んでいる。
MOLブースの壁面展示。風力推進技術を搭載した船舶の写真が掲示されており、「ウィンドチャレンジャー」と「ウィンドハンター」プロジェクトが紹介されている。
日本語: 来場者がMOLのブースに集まり、リバイタル・ヘルスケアとの物流協力やアフリカ向けサプライチェーンプロジェクトを紹介するパネルを見ている。
MOLブースのパネルを来場者が見学しており、アフリカ全域における物流の可視化とリスク軽減について説明されている。
当社展示ブースの様子
当社登壇セッション一覧
  • 「インド洋・アフリカ経済圏フォーラム」(日本経済新聞社主催、8月20日)
    代表取締役副社長執行役員の篠田 敏暢が登壇し、当社のアフリカ事業と第三国連携の現状、アフリカ内でのパートナー戦略について紹介しました。アフリカ経済が拡大する中、アフリカ発着の海上輸送や内陸部の物流でのインフラ面における電力・燃料供給の不安定さ、地政学的リスク、制度の不確実性などの課題を踏まえた上で、インド洋・アフリカ経済圏という地理的・地政学的に大きな視点で捉えた場合にそこから何が生まれるのか、さらなる事業拡大にどうつながるかを議論しました。
  • TICAD 9のフォーラムセッションで登壇し、マイクを手に講演する株式会社商船三井 副社長の篠田俊。 代表取締役 副社長執行役員 篠田 敏暢
    MOL幹部がアフリカにおける海上輸送について発表するパネルセッション。大型スクリーンにはMOLの船隊や事業内容が表示されている。 登壇の様子
  • 「アフリカの持続可能な成長を支えるLNG発電船事業×ロジスティクス事業」(当社主催、8月20日)
    常務執行役員 欧州・アフリカ地域担当の渡邉 達郎の他、アフリカ事業開発を担うメンバー5名が登壇し、当社の取り組みを紹介しました。人口増加と都市化が進むアフリカにおいて、電力インフラの未整備や気候変動への対応が課題となる中、当社グループはLNG発電船とロジスティクスを組み合わせた即応可能な電力・燃料供給モデルを提案しました。港湾・輸送インフラの整備やグループシナジーを活かし、将来的には再生可能エネルギーやグリーン燃料の活用も視野に、アフリカの持続可能な成長を支える社会インフラ企業を目指します。
  • TICAD 9 ビジネスエキスポ&カンファレンスでのパネルディスカッション。登壇者がステージに並び、モデレーターが紹介を行っている。
    左から欧州アフリカ事業統括 坂口 剛、常務執行役員(欧州・アフリカ地域担当)渡邉 達郎、MOL(EUROPE AFRICA)小林 潤、サブサハラ南部地域代表 福島 充、東アフリカ代表 大山 幹雄、自動車輸送営業ユニット長 津田 顕
  • 「日・アフリカ共創で拓く健康と経済の未来:官民連携の最前線」(内閣府・内閣官房主催、8月20日)
    商船三井ロジスティクス 取締役会長の八嶋 浩一が登壇し、Revital Healthcare(註2)と共同で進めている、ケニア・モンバサ港ドンゴクンドゥ経済特区におけるアフリカのヘルスケア物流ハブ構想について紹介しました。アフリカで必要とされている医療キットや医薬品の多くが欧州や中東から梱包・配送されており、分断された非効率な流通が課題となっていることを踏まえ、ケニア・モンバサのドンゴクンドゥ経済特区に物流センターの建設を予定しています。医療キットの組み立て、物流オペレーション、倉庫管理を共同で行うことで、物流コスト削減、納期短縮、グローバルな供給ルートへの依存軽減を目指します。
  • MOLロジスティクスのプレゼンテーション。大画面に会社の沿革と概要が映し出され、登壇者が説明している。
    左から商船三井ロジスティクス 取締役会長 八嶋 浩一、Revital Healthcare Director Mr. Harsh Mehta
  • 「グリーン水素の産業化」に関するパネルディスカッション(アフリカ開発銀行主催、8月21日)
    専務執行役員 エネルギー事業本部長の梅村 尚が登壇しました。グリーン水素の利活用に関する当社の取り組みと展望を紹介し、アフリカにおけるグリーン水素のポテンシャルやオフテークに関する課題とその解決策について議論しました。
  • TICAD 9 ビジネスエキスポ&カンファレンスのステージで撮影された、国際的な登壇者や要人の集合写真。
    右から2人目 専務執行役員 梅村 尚(エネルギー事業本部長)
  • セミナー「日本発スタートアップが拓く 日ア共創型ビジネスの最前線 ~大企業と共に創るアフリカ新市場~」(シュークルキューブジャポン主催、8月22日)
    チーフ・サステナビリティ・オフィサーを務める執行役員の引間 透が登壇しました。当社が支援するセネガルでの「太陽光冷蔵 × 加工輸出 × デジタルKIOSKモデル」構想について紹介し、日本のスタートアップと大手企業が連携してアフリカの食料ロス削減や持続可能な産業創出に貢献する可能性について発信しました。
  • TICAD 9 ビジネスエキスポ&カンファレンスのバックパネル前で撮影されたMOL幹部と代表者の集合写真。 右から2人目 執行役員 引間 透(チーフ・サステナビリティ・オフィサー)左から2人目 株式会社シュークルキューブジャポン 代表取締役CEO 佐藤 弘一氏
当社グループ締結MOU一覧

TICAD 9会期中、当社は以下5件のアフリカ関連プロジェクトに関するMOUを締結しました。今後もアフリカでの事業拡大に積極的に取り組んでまいります。

当社は1926年に日本の海運会社として初めて日本とアフリカ東岸を結ぶ定期航路を開設して以来、約100年にわたりアフリカ発着の海上輸送を担ってまいりました。近年では、南アフリカ、モザンビーク、ケニア、モーリシャスに拠点を構え、海上輸送にとどまらず、陸上輸送、倉庫事業、人財事業、スタートアップ投資など、多岐にわたる事業をグループ全体で積極的に展開しています。
当社グループは経営計画「BLUE ACTION 2035」のポートフォリオ戦略・地域戦略において、アフリカを含む新興国地域での物流事業等の非海運事業の新規開拓・拡大を掲げており、本イベントの成果も活用してアフリカ地域での事業推進に取り組んでまいります。


References | Notes


関連記事